管理費と時効①

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≪管理費等の消滅時効≫

債権は10年間行使しないときは時効によって消滅するとされています。

しかし、「年又はこれより短い時期によって定めた金銭その他の物の給付を目的とする債権」(定期給付債権)は10年間ではなく、5年間行使しないときは時効によって消滅するとされています。

管理費については、その時効が5年か10年かで争いがありましたが、最高裁平成16年4月23日第二小法廷判決が、管理費等の債権は「管理規約の規定に基づいて、区分所有者に対して発生するものであり、その具体的な額は総会の決議によって確定し、月ごとに所定の方法で支払われるものである。このような本件の管理費等の債権は、基本権たる定期金債権から派生する支分権として、民法169条所定の債権に当たるものというべきである」として、管理費が定期給付債権に当たり、5年間の短期消滅時効が適用されることを明らかにしました。

5年間の消滅時効が完成し、相手に時効を援用されてしまうと滞納管理費の回収が極めて困難になりますので、時効が完成する前に法的措置などの回収の手段を検討する必要があります。

なお、臨時に集める修繕一時金のような債権は、定期給付債権に当たりませんので、通常の10年間の消滅時効が適用されます。

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