全体管理組合と一部管理組合

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

管理組合とは、マンションの管理を行うための組織体で、任意に設立が可能です(※)。
したがって、マンションの一部の区分所有者による管理組合の設立も可能です。

たとえば、ある1棟のマンションがAフロア・Bフロアに分かれている場合、
1棟のマンションの全区分所有者で構成される管理組合を設立することもできますし、
Aフロアだけの区分所有者で構成される管理組合を設立することもできます。
この場合、1棟のマンションの全区分所有者で構成される管理組合は、
区分所有法3条の団体と構成員を同じくしますから、
その集会や規約には区分所有法の適用があります。
しかし、Aフロアの区分所有者だけで構成される管理組合は、
区分所有法3条の団体と構成員を異にしますから、
その集会や規約には区分所有法の適用は当然にはありません。

実際に全体管理組合と一部管理組合が併存するマンションがあります。
そのようなマンションにおいては、法律関係が複雑になりがちですので、
定期的に弁護士等の専門家に相談するなどして、
誤った運用がなされていないかチェックする必要があると思います。

※ 区分所有法3条にいう「区分所有者の団体」は当然に構成されるものですから、任意に設立・解散ができるものではありません。
ほとんど全てのマンションにおいては、「管理組合の構成員」=全区分所有者(区分所有者の団体の構成員)ですので、本文中の一部管理組合のような管理組合が存在するのはレアケースです。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*